第2章 /全11章

くり返すと見えてくる

1回では、わからない。

では、1000回投げたら?

1000回投げて、割合を追いかける

さいころを投げるたびに、「それまでに1の目が出た回数 ÷ 投げた回数」を計算して、折れ線にしていく。

さいころを投げて、1の目が出た割合さいころを1000回投げたときの、1の目が出た回数の割合(相対度数)の変わり方を表す折れ線。横軸は投げた回数、縦軸は相対度数。1101001000投げた回数00.51相対度数1/6(約0.17)10回:0.00100回:0.231000回:0.17
  1. 10回投げた。1の目は0回。割合は 0.00。
  2. 100回まで投げた。1の目は23回。割合は 0.23。
  3. 1000回まで投げた。1の目は171回。割合は 0.17。ゆれがおさまってきた。
  4. 点線は 1/6(約0.17)。割合は、この値の近くに集まっていく。

予想1000回まで投げると、割合はどうなりそう?

横軸の目盛りは 1・10・100・1000。回数が10倍になるごとに同じ幅で進む。

発見投げる回数を増やすと、1の目が出た割合のゆれは小さくなり、ある値(約0.17)の近くに落ち着いていく。

相対度数

名前あることがらが起こった回数 ÷ 全体の回数 を、そのことがらの相対度数という。

中学1年の「データの活用」で学んだ相対度数と同じもの。たとえば、100回投げて1の目が23回なら、相対度数は 23÷100=0.23。

予想ペットボトルのふたを400回投げたら、表向きが248回だった。表向きの相対度数は?

名前さいころを投げるように、同じ条件でくり返せる実験や観察を試行という。

数えられないものでも、確率がわかる

画びょうは、針が上を向くか、下を向くか。形がかたよっていて、どちらが出やすいかは、見ただけではわからない。でも、何回も投げれば……。

画びょうを投げて、上向きになった割合画びょうを1000回投げたときの、針が上を向いた割合(相対度数)の変わり方。10回では0.30、100回では0.65、1000回では0.60。1101001000投げた回数00.51相対度数10回:0.30100回:0.651000回:0.60
  1. 10回投げた。上向きは3回。割合は 0.30。
  2. 100回まで投げた。上向きは65回。割合は 0.65。
  3. 1000回まで投げた。上向きは602回。割合は 0.60。この画びょうが上を向く確率は、およそ 0.60 と考えられる。

予想この画びょうが上を向く確率は、およそいくつと言えそう?

実験のかわりに乱数で作った結果。本物の画びょうの割合は、形や材料で変わる。

発見多数回の試行で相対度数がある値に近づくとき、その値を、そのことがらの起こりやすさ(確率)と考える。

回数が少ないときの割合は、ゆれが大きいよ。確率を考えるときは、できるだけ回数の多い結果を使おう。

どう考えた?

画びょうが上を向く確率を知りたい。10回投げた結果と1000回投げた結果、どちらを使う? 理由も書こう。

説明の例を見る

1000回の結果を使う。回数が少ないと、たまたまの結果で割合が大きくゆれる。回数を増やすと、ゆれが小さくなって、ある値の近くに落ち着くから、その値を確率と考えられる。

数学ではどう考える?

同じ条件で何回もくり返せる試行で、回数 n を大きくすると、あることがらの相対度数は、ある一定の値に近づいていく。この値を、そのことがらの起こる確率と考える(統計的確率)。

数学では、確率 p のことがらを同じ条件で独立にくり返すというモデルを考えると、相対度数が p に近づくことが「大数の法則」として証明される(高校の数学B・大学)。ただし「近づく」は、「回数を増やすほど、その値から大きく外れることが起こりにくくなる」という意味で、ある回数から先は必ずぴったりになる、という意味ではない。

この章で、できるようになったこと

  • 相対度数(あることがらの回数÷全体の回数)を求められる
  • 回数を増やすと相対度数のぶれが小さくなり、ある値に近づくことを説明できる
  • 画びょうのように数えられないものの起こりやすさを、実験の結果から数で表せる